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2012.07.19 Thursday

β版出版というかたちとBuild Measure Learn

パブーで「CodaでつくるWebサイト制作入門(Coda 2対応) - ともすたBOOKS」
という本が販売されています。

この本の解説から引用させていただくと
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Codaは米Panic社が提供する、Mac向けWebサイト構築ソフトです。

コーディングからプログラミング、リリース作業やサーバー管理まで、
あらゆる場面で非常に頼りになる存在のソフトですが、それだけに使い方が複雑で、
最初にどこから手をつけたら良いのか分からなくなってしまうこともあるでしょう。

本書では、そんな「Codaをこれから使ってみたい」という方を対象に、
Codaの魅力や便利な使い方、他のソフトとの組み合わせ方など
「マニュアル」を超えた、Web制作の実践に特化した内容を目指して執筆いたしました。
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というものなのですがお話したいのはCodaそのものではなく
この本の方です。

この本は現在【執筆中】という形で販売されています。
7月19日現在では500円(税込み)ですが
完成すると900円程度になると予告もされています。
とても電子書籍らしいなあと思うのですが
そのポイントをあげてみます。

書き手側にとって
・書いている途中でも収入を得る事ができる
というメリットがまずあります。
今回のこの本は目次が公開されていたので
読者側はこの後何が追加されて行くのかわかるのですが
場合によっては読者の反応を見ながら追記していったり
誤字脱字を含めた間違った部分の修正であったり
当初予定外の内容を書き足して行く事もできるでしょう。
物語であればストーリーを変えていくことすら可能です。
携帯小説なんかではこういうことは発生していたと思います。

読み手側にとって
・先物買いをすることで安く手に入る
パブーの場合は購入済みの本の内容がアップデートされても
そのまま何度でもダウンロードすることができますので
追加料金等を払う必要はありません。
早く見つけることに価値がある、ということもできますし
ある種応援の意味も含まれるかもしれません。
本に関与する度合いが大きくなるケースもあるでしょう。

#ちなみに大きなバージョンアップになる場合は
 「Aという本を持っている人にはBという本を割引価格で販売する」
 ということもパブーではできますので
 バージョンアップ版を別売という方法も可能です

ですが
上記にあげた個々のメリット以上に大きなポイントがあると思っています。
これまでの「物体」としての書籍の制作販売フローにおいては
完成版ができるまではお金にならなかったわけです。
一生懸命完成形をつくりあげるまではキャッシュインのポイントがなく
完成すると同時にようやく販売できる。
ある種のギャンブルのようなものになっていました。
(近しいところで予約販売という方法はありますね)

この構造はファミコン以降のコンソール型ゲームも同様ですし
音楽CDも同じ、コンテンツを物体の形で販売する場合には共通でした。
それが少しずつリリースすること、リリースしながら修正していくこと
リーンスタートアップで話題になっているようなBML(Build Measure Learn
フィードバックループをコンテンツの制作販売の中に組込んでいけるようになった
というのがとても大きな事だと思います。

話が多少脱線しますが
コンソールゲームとソーシャルゲームの違いって
コンプガチャだとかそういうことじゃないと思うんですね。
課金のハードルが低いっていう環境要因はもちろん大きいんですが
大きい博打をはらなくちゃいけないコンソールゲームが
そのリスクを下げるために続編頼みに傾斜していったのと対照的に
(特に初期の)ソーシャルゲームがゲーム性やクリエイティビティとは別に
その売上を伸ばして行ったのは、BMLサイクルの問題だと思っています。
小さく作って大きく育てる。反応のいいところに注力する。
そういった制作開発過程も含めたビジネス構造の対決が発生している中で
コンテンツやクリエイティビティ、作品そのもので太刀打ちしようとしても
なかなか難しいところがあると思うんですね。
やはりそれは経済行為ですからお金の集まるところに優秀な人は集まる。
ソーシャルゲームのビジネス構造がある程度明らかになって
なおかつソーシャルゲーム間での競争も激しくなってきたこれからが
クリエイティビティや作品そのものでの勝負になってくるんだと思います。

話を戻しますと
全く同じことが「本」「書籍」の世界でも発生すると思ってて
codaの本はその第一歩目を踏み出している
ということでとても重要な取組だと思っています。
ちなみに既存の本の世界でも雑誌は近いところがありますので
書籍と雑誌については世界がかなり違うなあと思うところもあります。

完成形が見えているなら執筆中でも販売開始していいし
それを応援して買ってくれる人もいます。

パブーでももう少し「執筆中」「β版」の状況をわかりやすくしたり
割引の設定を簡単にできるように、側面支援をして行きたいと思います。

もっと本をインターネットに
というのをブクログ社のミッションにしているのは
こういうことでもあります。

面白くなってきた!

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