クラリネット症候群
評価:
乾 くるみ
徳間書店
¥ 620
(2008-04-04)
Amazonランキング: 6700位
良質の "現代落語"
乾くるみのイニシエーション・ラブが面白かったこともあり
次の本ということで買ってみた。
「リピート」と迷ったんですが
こっちのほうが薄くて2篇入ってるということで。

「マリオネット症候群」「クラリネット症候群」
という2つの作品が収録されているんですが
それぞれはまったく別のストーリーで
マリオネット症候群は女子高校生が主人公
クラリネット症候群は男子高校生が主人公
というぐらい。
ごろがいいからあわせた、ぐらいのことでしょうか。

マリオネット症候群は
何かの拍子に中身が入れ替わってしまうという
ありがちといえばありがち、
定番といえば定番の設定ではあるものの
入ってこられたほうの女子高生視点で
物語がすすむところがかなりユニーク。
女子高生の体にのりうつった男のほうではなく
のりうつられて、精神のみになってしまった
女子高生の何もできない状態からの一人称が新鮮で
さすが乾くるみ、想定を裏切り続ける結末まで
あっという間に読ませてしまいます。
いやぁ、これはないわw

一方クラリネット症候群はといえば
多少家庭環境が複雑でDTな男子高校生が
童顔巨乳な女の子にかっこつけてみせて
クラリネットをふいていたところ
同級生達にからまれてしまい
クラリネットは壊されるわ
ドレミファソラシの音が聴こえなくなるわという
意味のわからない病気が発生するわ
養父は暴力団に拉致されているわでドタバタと。
暗号ミステリっぽい流れもありつつ
どうでもいい軽いノリのラブコメっぽい雰囲気もありつつ
やっぱり最後はめちゃくちゃな展開でちゃんちゃんと。
文章からもドレミファソラシが消えているので
読みにくいっちゃあ読みにくいんですが
なんとなく慣れてしまうもので
こちらもさくーっと読めました。
いやぁ、裏切られるわぁ。

Amazonレビューに
「良質の現代落語」って書いてあるけど
このテンポは確かに落語的。

さて。
次はリピートを読みますか。
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